この車の静粛性はあのメルセデスベンツの技術者さえうならせたものなのです。これからは輸入車でも無音化の方向に向かうものが出てくるかもしれません。けれど、これが必ずしも良いことかと問うかというと、それは肝になります。
車は人間がその五感を使って走らせるものであり、耳から入ってくる情報をシャットアウトしてしまうということが安全に繋がるとは思えないからです。
もちろんどの国にとっても車は国際商品であり、輸出なしでは商売が成り立ちません。その点では、セルシオを筆頭に、世界のどの国でも通用するように考え抜き、仕向け他にも細かく仕様を分ける国産車のやり方を見習うべき部分があるのは確かなことです。その一方で、世界2位以下をした挙げ句に個性を失った国産車を残念に思うところもあります。この辺が難しいところではあります。
個性を失わず、なおかつ日本人でも使いやすく、トラブルのない車。それがどんな車で実現されるのかは、もしかすると日本人の輸入車への志向によって左右されるのかもしれません。つまり日本人に支持される車なら、世界でOKだ、といったように、実は我々は、世界の自動車の未来にとってとても大事なポジションにいるかもしれません。
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